EU（欧州連合）ととはどういった組織なのか？
学生の時に授業で教えられ、テストに出て来るのは
・EUの本部はどこ？
・EUとは何の略？
・何カ国加盟している？
・通貨は？
こんなものではないでしょうか。
これだけでは、なぜイギリスがEUを離脱するのかなど
なかなか理解できないと思うので解説したいと思います。
そもそも「欧州合衆国への道」の始まりは、
ドイツ－フランス間の石炭資源と鉄鋼業を、
国際協同管理の下に置くことでスタートで
１９５２年７月２３日の欧州石炭鉄鋼共同体設立です。
加盟国は、フランス、ドイツ、イタリアにベネルクス三国を加えた計６カ国。
１９５８年１月１日、欧州経済共同体及び欧州原子力共同体が発足。
１９６７年には欧州諸共同体（ＥＣ)が作られ、三つの共同体が吸収。
１９７３年にイギリスがＥＣに参加。
つまり、EUのスタートは「経済分野」の共同体で
サービス、カネの「共同の市場」を作る国際協定です。
この段階では人や価値観についての共有はありませんでした。
いつ、経済分野の協力体から変わったかというと
１９８１年のＥＵ（欧州連合）創設を定めたマーストリヒト条約からです。
ＥＵ発足以降、経済に加えて「価値観」「政治」「安全保障」までをも
統制する国際協定となりました。
この段階で頭のいい人であれば今後、どうなるかの検討がつき
反対した人も多いのではないかと思います。
例えば、イギリスは、
「労働者は連合内を自由に移動する権利をもつものとする」
といった「ＥＵ的価値観」を強制されるようになり、
国民（特に中間層以下の国民）に鬱屈が貯まっていきます。