東芝の巨額の損失計上、なぜ今までバレなかったのか??原発関連事業の謎

東芝の原発関連の損失が7000億円を超え、債務超過になり、東証一部から抹消されるとか、上場廃止になるなどの噂が飛び交い株価が乱高下しています。 いきなり、なぜ、東芝はこんな事態になってしまったのでしょうか?? そもそも、東芝の原発事業はなぜこんなに損失を出すことになったのか??

目次

東芝が買収した損失の元凶であるウェスティングハウス「WH」とはどういう会社?

ウェスティングハウスというのは原子力空母などのコアな技術や特許を持っているアメリカの巨大軍事企業です。 そんな、アメリカの軍事企業を東芝が買収したのか?と思われるかもしれませんが、東芝が買収したのはウェスティングハウスの民間向けの原子力部門なんです。(2006年に買収) これが巨大な損失を出した原因の元凶ですなんです。民間向けというのが。 東芝が買収したこのウェスティングハウスの民間向けの部門というのは、1979年にスリーマイル事故から新規原発建設実績ゼロの会社(価値のない)だったんです。 さらに、2011年に福島第一原発の事故があり、それ以来は安全基準が厳しくなったために原発建設のコストが大幅増になりました。(作れば作るだけ赤字が確定していました) それでも東芝はアメリカで4基の原発の建設を強行して赤字を膨らませます。 そして、2015年に東芝が買収したウェスティングハウスは大手建設会社CB&Iから原発建設子会社のCB&I stone &websterをただで買収します。 CB&I stone &Websterは原発工事の遅れなどからその時点で2000億円の赤字が決まっていた会社です。当然、この損失は東芝がかぶることになります。そして、原発の工事は遅れに遅れを重ねまくってこの時点で損失は数千億にも及ぶということです。 もともと原発の建設というのはプロジェクトで関わる人数が多いので工期が1日遅れると数億円規模の損失が出るみたいですね。

なぜ、東芝が今までこんな数千億円規模の損失を隠すことができたのか?

それは“Buy-Sell取引”を上手く使っていたからです。 “Buy-Sell取引”とは簡単にいうと、ODM企業に前期に破格な部品代で売りつけ当期に完成品をさらに破格で買い取ることです。 今まで東芝はこの取引をずっと繰り返し損失を隠していたのです。

これだけの損失を出してしまうと東芝はどうなるのか?

上場廃止、債務超過の倒産というのは安易に想像できます。が、政府や銀行などいろんなスキームを使って保護する可能性もあります。

理由としては ・政府としても今まで原発を推進してきている上に、政府は原発の販売に積極的でかなりのサポートをしてきたこと ・2030年のエネルギーバランスで原発比率を20%程度にするという方針があること ・東芝の原発のノウハウを中国などに取られると安全保障上の問題点 ・これから、建設中の原発からの利益が入ってくる見込みもある

このような説明が事実かどうかは不明としても一般人に対しての建前にはなります。

なんとか債務超過を防ぐための検討案

東芝はフラッシュメモリ事業の売却 実際、この事業は1.5兆円くらいの価値がある(東芝の実際の損失は1.4兆とか) こうなると、今の東芝の価値がなくなってしまいます。 ここまで巨大企業だとステークホールダーが多く、その中の力バランスで決まるんでしょうね。

まとめ

東芝が買収したウェスティングハウス(WH)というのは損失ばかり出している会社です。 株主の意向や政府の意向で今後はどうなるかわ分からないが、東証2部には間違いなく降格し、普通だと会社更生法なりの適応がされると思いますが、会社更生法はいろんなパワーバランスがあるのでどうなるかはわかりませんね。 今後の方向性で株価は乱高下するので博打的にエントリーしてみるのも面白いと思います。


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